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(3) Multiple regtession analysis was conducted using biomedical variables as criterion variable and life style scales as explanatory variables.Several dietary habits scales were selected.In the cases of BMI,systoric blood pressure,diastolic blood pressure,cholesterol uric acid and HbAlc by the stepwise backward regression method,In the case of HDL-cholesterol as criterion,no dietary habit scales were selected.However,it was found that region was statistically significant.The Heredity-Based Health perception scale was selected in the cases of BMI,systolic blood pressure,diastolic blood pressure and HbAlc.It is seemed to suggest the importance of health perception.
(4) It is though that findings indicated the importance of health education to prevent cardiovascular diseases by improving life styles.

 

Keywords:lifestyle,cardiovascular diseases,multiple regression analysis,riskfactor
生活習慣、循環器疾患、重回帰分析、リスク因子

 

?はじめに
日本人の死亡統計を見ると、1950年代から約30年間は脳血管疾患が1位を占めていたが、その後は漸減し、代わって悪性新生物と心疾患、特に虚血性心疾患が著しく増加している。1985年以後の統計では1位が悪性新生物、2位が心疾患、3位が脳血管疾患である。ただし、心疾患と脳血管疾患を合わせた数字は悪性新生物よりも大きく、循環器疾患が死因の主体であることに変わりはない(厚生統計協会1994a)。
循環器疾患は、加齢現象を基礎とする疾患であり、人口の高齢化に伴い、大きな社会問題となってきた。その発症、進行と予後に、日常生活のあらゆる面における環境要因が関与するため、これらに対しては対症療法では十分な医療となり得ず、第1次予防こそ必要となる。第1次予防は生活環境や生活習慣を含めた広範囲な分野からのアプローチがなくては効果があがらない。
これまで日本人に脳血管疾患(特に脳出血)が多発した背景には、わが国の伝統的食生活(低脂肪、低動物性タンパク質、高塩分、そして高炭水化物)と過重な労働と、冬季に保温効率の低い住居などが強く影響していることが明らかにされている(文部省総合研究班1963、沖中1966)。しかしその後のわが国における生活環境の変化ないし改善は顕著である。労働環境の整備とともに、労働量は著しく軽減された反面でストレスの増加もあり、そしてそのことは家事労働においても同様である。食生活に関しては、国民栄養調査(厚生省統計協会1994b)の成績が示すように、わが国のこれまでの伝統的食生活から動物性食品の摂取量の多い欧米型食生活(高動物性脂肪)に移行しつつあるとされている。それに伴って、循環器疾患のリスク因子である高コレステロール血症と肥満、耐糖能異常を有する者が増加しており、虚血性心疾患の増加が懸念されている。この点から、今後は循環器疾患を予防するためには、食生活を含めた生活習慣の変容が重要な役割を果たすと考えられる(青柳1994、田中1995)。
本研究は、農漁村と都市の婦人について、循環器疾患のリスク因子と考えられる総コレステロール、HDL−コレステロール、尿酸、グリコヘモグロビンと食生活習慣との関係を明らかにすることを目的として行われた。
?対象と方法
調査対象は、生活環境ならびに生活習慣が大きく異なることが予想される農漁村と都市の2地区に住む女性である。農漁村としては千葉県安房郡

 

 

 

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